【今日は何の日】寒露 | 2020年はいつの時期? 「寒露の候」の読み方や意味・使い方
「寒露」という言い方をご存じですか?
「寒露」とは、旧暦において季節をあらわすために用いる二十四節気(にじゅうしせっき)に登場する言葉です。
でも、なんとな~く言葉は聞いたことがあるけれど、意味やどうやって使うのかなど深くは知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「寒露」についての基本的なことをまとめてみました。
寒露 | 2020年はいつの時期?
今年2020年の寒露は10/8(木)。
秋分の次の晩秋から初冬にかけての季節を指し、この頃には寒い地域では初氷を迎える頃となっています。
「寒露」は節気が変わる節目の一日を指していうこともあれば、次の節気までの期間を指して呼ぶこともあり、期間としては2020年は10/8(木)から10/22(木)の間となります。
この日は毎年決まった同じ日に当たるというわけではありません。大きなずれというものではありませんが、年によって移り変わります。
というのも、「寒露」という言い方は「二十四節気」のひとつで、二十四節気は旧暦において季節を表すために用いられた言葉だからです。
現在日本で使われている暦(グレゴリオ暦)は太陽の動きを基にして作られていますが、旧暦が採用されていた頃は太陰太陽暦が使われていました。
これは月の満ち欠けを基にして、さらに季節をあらわす太陽の動きも考慮して作られたものとなっています。新月から新月までの期間は平均すると約29.5日となり、太陽暦と比べると短く、そのままだと日付と季節がずれていってしまいます。
それを修正するために「閏月」(うるうづき)というものが設けられていました。
このような理由から、太陰太陽暦の上では同じ日にちであったとしても、新暦(グレゴリオ暦)に対応させて換算するとその年によって日付が違ってくる、ということになるのです。
「寒露の候」の読み方・意味
かしこまったお手紙などでは書き出しに季節の言葉を入れるということも多いです。そんな時には二十四節についての知識があるととても便利ですよね。
読み方は「かんろのこう」と読みます。
気候の「こう」なので季節を表す言葉かな? というのも想像しやすいですよね。「候」一文字でも時節・とき・おり、などを表します。
毎年寒露の時期となる10月8日頃から、次の節気である「霜降」がはじまる前日までの期間に送るお手紙に使用できることばとなっています。
「寒露」だけ聞くととても寒い時期のイメージがあり、つい先日まで猛暑の中スイカを食べていたような印象からすると少しずれを感じることもありますが、「霜降」など次に続く節気を確認すると寒さの度合いが増していくことが実感できますよね。
「寒露の候」の使い方・例文
「寒露の候」はこのように使います。
手紙の書き出し:
・寒露の候、貴社益々ご発展のこととお慶び申し上げます。
・寒露の候、秋も深まり涼しい日々が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
手紙の結び:
・季節の変わり目、くれぐれもお身体ご自愛くださいませ。
・朝夕冷え込んでまいりましたので、健康管理にご留意ください。
などのように使います。
またこのようなかしこまったお手紙には頭語と結びの言葉にも配慮されるとよいですね。
頭語: 拝啓 - 結び: 敬具、敬白、かしこ(女性の場合)
より改まったお相手には頭語に「謹啓」「謹白」「謹言」などを使用することもあります。
【今日は何の日】寒露 | 2020年はいつの時期? 「寒露の候」の読み方や意味・使い方まとめ
このような日本古来の慣習はやや難しくめんどうに思われる方も多いでしょう。
ですが一方で少し知識があればコミュニケーションを円滑に進める道しるべともなるものです。
日常生活に少しずつ取り入れていくと日々のいろどりとなるのではないでしょうか。