イギリスの「パンケーキレース」ってご存じですか?
「パンケーキ祭り」「パンケーキデー」(Pancake Day) はイギリスや英語圏の国々で毎年祝われる伝統行事です。
でも、日本ではちょっとなじみのないイベントですよね?
今回はその風習についてまとめてみましたのでご覧ください。
イギリスの「パンケーキ祭り」って何?
なんだかかわいい響きのパンケーキデー。
でも、元々の由来はれっきとした宗教行事です。
イギリス以外でも、主にキリスト今日を信仰する国で行われています。
国によっては呼び方や日程が違うようですが、イギリスではパンケーキデーになると英国各地でイベントが催されるなど特に現在でも風習として残っているようです。
イギリスの場合時期としては四旬節の始まる前日に当たります。ここからイースターまでの時の流れを簡単に言うと
・パンケーキデー =正式には「懺悔の火曜日」や「告解火曜日」(Shrove Tuesday)
・「灰の水曜日」(Ash Wednesday) =パンケーキデーの翌日
・「復活祭」(Easter) =イエスキリストの復活を祝う
となります。
アッシュ・ウェンズデーからイースター前日までの46日間は懺悔の期間となっており、罪を悔い改めるために断食をするのが習わしです。またこの期間を「四旬節」と呼びます。
パンケーキ祭りは四旬節前の最後の食事の機会を祝う日であるわけです。
2023年のパンケーキ・デーはいつ?
パンケーキデーは「イースター(Easter)」(復活祭)がベースになっているので年によって日付が変わります。
来年2023年は 2月21日(火)の予定です。
翌日2023年2月22日 (水)は「灰の水曜日(Ash Wednesday)」
2023年4月7日(金)は「グッドフライデー」「バンクホリデー」と呼ばれます。
祭日のため銀行などはお休みです。
2023年4月9日(日)イースター (復活祭)
という日程になっています。
そもそもイースター(復活祭)とはなにかというと、十字架にかけられ処刑されたイエス・キリストが、3日目に復活したことを祝うお祭り。
キリスト教徒にとっては最も重要な行事となっています。
引用: コトバンクhttps://kotobank.jp/word/%E5%BE%A9%E6%B4%BB%E7%A5%AD-125075
なぜパンケーキを食べるの?
どうして断食の前日にパンケーキを食べるのでしょうか?
それは、翌日からの断食に備えて卵や牛乳・砂糖・バターなど栄養価の高いものを滋養として頂くという説や、
戸棚の中にあるそれらの食材を使いきってしまうため、などといった説があります。
キリスト教徒にとって四旬節は懺悔を済ませて断食をすることで身も心もすっきりとした状態にして過ごす季節です。ですのでその前日には家の中にある豪華な材料を使い切って翌日からの断食に備える意味があります。
実際翌日からの断食を行うのは聖職者のみですが、パンケーキを食べる風習だけは一般市民の生活に残ったというわけです。
パンケーキ・レースとは? 開催場所・開催日
パンケーキが入ったフライパンを持って走る「パンケーキ・レース」は15世紀にはじまったとされ、現在も続く英国の風習です。持って走るだけでなくひっくり返さないといけないルールもあるらしいですね。
しかも3回(2回という説も)ひっくり返せなければ失格。
その距離415ヤード… =379.4760mとのことです…けっこうな距離(;・∀・)
1445年に、イングランド南東部バッキンガムシャーのオルニーの主婦がパンケーキを焼いていたところ、礼拝の始まりを告げる教会の鐘が鳴り響いた。懺悔の時間に遅れそうになったその女性は、パンケーキの入ったフライパンを持ち、エプロン姿のまま大慌てで教会へ駆け込んだという。これがレースのきっかけという言い伝えがある。
引用: 『パンケーキ・デーの5つの豆知識』 http://www.news-digest.co.uk/news/listing/events/16065-pancake-day.html
オルニーの位置を地図で確認してみましょう。
当初は主婦のみの参加でゴールは教会だったそう。
現在は性別関係なくイギリス各地でレースが開催されています。
英国式パンケーキってどんなもの?
日本語で想像する「パンケーキ」と違って薄めのもの。
こんな感じ。
クレープよりも厚く小さ目ではありますが、クレープのようにくるっと丸めた感じで、さらにシンプルにレモンをかけたりパラっと砂糖をかけるのが英国的です。
イギリスの伝統行事「パンケーキデー」っていったい何? 2023年はいつ?まとめ
2022年のパンケーキ・デーはすでに終わってしまいましたし、まだまだコロナウイルスの影響もあり旅行のことを考えられる世の中になるのは当分先の話。
せめてお家の中だけでも、世界のおいしいものを楽しむ時間が持てるといいですね!